民主主義を破壊するネット右翼を撃退せよ! SNSを使った扇動や攻撃から確実に身を守る方法とは(1/5) | JBpress(日本ビジネスプレス)

伊東乾が出席したドイツでの国際会議の議論を基にしているので、ここで意識されているのはAfDだ。だから、時系列の部分を含め、このまま日本の状況に適用できるかどうかは問題だと思うし、2005年あたりから(だと思うが)見てきた私の個人的な印象は、この記事と違う部分が大きい。

ただ、ネット右翼の5要件というのが紹介されている。

●論理がない。
●従って論理的な会話が成立しない。対話による議論の発展や合意が成立しない。
●利害に基づく(あるいは利害さえ定かでない)結論ありきで、同じことを繰り返す。
●平気で他者を誹謗中傷する。
●しばしば匿名である。

これをまとめて「ネット右翼はバカである」としているが、この5要件は全く同感だ。

ただ、これは「右翼」に限らないので、左翼であっても当てはまるはずだろう。つまり政治的傾向を問わない。ニセ科学批判やネット・リフレ派もこれに当てはまるものとして私は扱ってきて、これをネット上の徒党の問題、「ネット〇〇派」とした。

これに対する対処法として、関係を断ってしまえ、という方法を挙げている。

 そう、「ネトウヨ撃退法」は、今まさに記した通り「切り捨てる」ことにあります。ロジカルな筋道を高々1つだけ示してディスコネクトする、が骨法です

 根拠を示さず、そもそもまともな議論など準備できないことが大半で、下手に対応すると大規模なネネガティブキャンペーンなど張られかねません。

 こういうとき、重要なのは、論理的に簡潔なケジメを高々1つつけて、一切情報遮断してしまうこと、プラグオフないしブロックが有効です。

 これは、行方不明でどこかに消えてしまう、ということではありません。社会的にごく当たり前のコミュニケーションは普通に確保しつつ、問題のあるノードだけ、完全に断線、ディスコネクトし相手にしない。

私も、結局この手しかないと思った。だからブログに引っ込むことにした。

ただ、ちゃんと見分けて変なのを切り捨てられる人はこれでいいんだけれども、たいていその見分けができないので、まともな方を切り捨ててしまう、それが問題だろう。

そうすると、変な人たちだけで集まってしまって、変な言論がグルグルまわることになり、あるいは過激化し、あるいは自家中毒を起こすようなことになる。

その結果、「バカ」ができる。だから、バカを切ったつもりで「バカ」になっている人というのが相当いるんじゃないか。

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あと、私はSNSによる洗脳の問題を真面目に考える必要があるんじゃないかと、かねがね疑っている。その点、伊東乾も「デジタルメディア・マインドコントロール」という単語を使っているが、同じ問題意識があるんじゃないだろうか。ドイツの国際会議の話題の一つということは、世界的な問題になりつつある、ということかもしれない。

常識的に考えて、自分と近しい意見の人たちとつながって、そういう人たちと始終やりとりをしていて、自分の意見が過激化しないほうがおかしいし、パソコンの画面や、特にスマートフォンの小さな画面をじーっと眺めるのは、ますます洗脳の度合いを高めるばかりだ。

つまり、インターネットが精神に与える影響(はっきり言えば、害)があって、それを回避する工夫が必要ではないか。

ただ、これも難しい。たとえば、SNSの使用を制限するとしても、ネットから目を離すと、テレビ画面があって、今度はテレビが洗脳してくる。といって、テレビを制限するのはますます難しいだろう。

では、どうしようもないのだろうか。私には到底手の届く問題ではないが、少なくとも、インターネットの害を意識して、その面について真面目に考えたほうがいいのではないかと疑問を持つ、それくらいは私にもできそうだ。伊東の記事も、その私の考えと、あまり距離があるようには思えないのだが。