扇動のための不当表示としての「リフレ派」 part100

べんきょうしてみた4 - hahnela03の日記

デフレ派というのが、「努力不足」を感じる方達に厳しいというらしいので、「へえー」となってしまいました。財務省・日銀の金融緩和の姿勢に対し、「努力不足」として厳しい態度で望む優秀な方達の集団が「リフレ派」って言うのはどういうことなのでしょうか。
財政再建」のためには「公共投資」は効果が無いとかいう「リフレ派の良心」の態度は正に、「貧乏人と失業者は自助努力でやってくれ!!」なので、すごく納得してしまいました。「リフレ派」の「期待」については、指摘される通り「プラセボ効果」とみる向きもあるようですね。この辺りはjura03氏が考察して頂けるかもしれません。

いや、考察なんて上等なものは私にはできませんけどね。。。


それにしても、これには開いた口がふさがらなくなったのは事実です。
https://twitter.com/iida_yasuyuki/status/302974944411791360

「経済学が、デフレ・ギャップが原因で失業した建設労働者に向かって、『あなたはプログラマーになる能力がないから職に就けないのです』というしかないならば、経済学など不要であろう」(岩田規久男『デフレの経済学』)……名言だと思う.こういう感覚を持って経済を語る人に僕もなりたい.

飯田泰之って、あれだけ公共事業には意味がない、効果が薄いと主張していたのに、岩田先生をこういう持ち上げ方をする。なにが、「リフレ派の良心」かと言うんです。もちろん、飯田先生だけじゃないですよ。高橋洋一にしても、田中秀臣にしても、そもそもネットなどでリフレ政策を吹いてきた人たちは、岩田先生のこういうのとは全く正反対だった。。。ま、もっとも、同様に正反対のクルーグマンも権威づけに都合よく発言を利用する人たちですから、自分たちのダブルスタンダードについて棚に上げることなんて、屁でもないんでしょう。


ま、なーにが「リフレ派の良心」だよ、というよりもむしろ、単にメディアに出て小銭を稼ぎたいがために、「良心」ぶったことを言って善人に見せかけておくことで、信用を維持したいってことなんでしょう。嘆かわしいのは、こんな簡単な釣りに、引っかかる人が非常に多いということです。


こんなTweetが300近くRetweetされてしまうんです。おそらく、何の批判もされず受容されている。。。もちろん、批判的にRTする人も少なくないんでしょうが。


ネットって何?と。ネットって扇動家のための扇動を拡散させるための装置でしかないんじゃないのかと。問題はリフレ派だけでないので、このあたりが私のブログのテーマである、というわけです。

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「「リフレ派」の「期待」については、指摘される通り「プラセボ効果」とみる向きもあるよう」だというのは、具体的に誰がそういうことを言ったのか、私は知りませんし、専門家でも何でもないので素人判断で、ここまでのところを見ていますけど、「期待」なんぞという本来は扱いが難しいはずの概念を使ってあれこれ言ってるのに、これまた呆れかえっています。


・今の株高や円安の背景の一つが、安倍さんがよく分からないままに煽りを入れて吹いたことによる「期待の醸成」だ、というなら、そもそも日銀や金融政策の問題じゃなくて、政治の問題じゃなかったのか。にもかかわらず、なんで日銀ばかり批判されている(いた)のか。


・・・ECBは、一セントも使わず、ドラギが「ビリーブミー!」と言って、しかるべき計画を発表しただけで、国債価格のスプレッドが方向的に落ち着いちゃったのに、リフレ派の人たちはECBが実態として何かを無制限に買い続けているかのようなことを言って、いろいろ捻じ曲げて語り続けた。日本銀行は、実態としていろいろ買っているのに、白川さんのキャラがあれだから、そのあたりのコミュニケーションが十分にはうまくいかなかった。。。じゃ、市場って何よ、と素人としては素直にそう思うわけですけれど、リフレ派の人たちは市場を相手にすることのそういう難しさについて全く考えに入れてない。


もっとも、通貨安競争とまでは言わんにしても、日本が円安を志向したときの外交はどうあるべきかとか、リフレ派はそういうことも一切考えてないし、浜田宏一先生あたりに言わせると、そういう他の要素はあえて考えないのが経済学者の本分でもあるらしいので、リフレ派が「市場の難しさ」なんてものを考えに入れるわけがないなと。


・もちろん、そのような政治サイドの決意が金融政策を動かすだろうという「期待」もあるんでしょう。それはよい。でも、専門家筋ではずっと言われているけれど、「期待の醸成」はよいとしても、では具体的な政策として十分に落とし込めず、「期待」の応えられなかった場合の反動をどの程度想定しているのか。安倍さんもリフレ派もそんなことなんも考えてない。


次期日銀総裁選考絡みで、武藤さんの名前が挙がっただけで、株が下がっただなんだ言ってオタオタし始めるリフレ派ってありゃなんなんでしょうかね。


市場の期待は武藤じゃないんだーって、ああそうですか。「市場」があらゆる政策を決定するわけですか。もちろん、「市場」の反応を見ることは非常に大事でしょうが、「市場」の言うことを聞けなんて政治でも何でもないうえ、そもそも本質的に安定性を欠いている「市場」なるものに様々な政治判断をゆだねろと主張するって、ありゃなんなんでしょうね。

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ま、リフレ派って単にバカだってことなんだろうとあっさり言いきっちゃってもいいのかもしれない。


でも、リフレ支持の非常に多くは、株や外貨預金などで相場やってて、今の状況がうれしい、というだけなんでしょう。ようは、金融界隈でネタ気味によく語られる「市場のクレクレ」というやつ。日本に限らずどこでも、金融緩和を求めて、市場が「クレクレ」をやる。あれと同じだ。


こういうなめた考えを持っていながら、経済政策をしたり顔に語る連中は本当にどうにかなったほうがいいと思うね。せめて正直に、「適当なところで損切りしたいんだー」と言いなさいと。そのほうが正直でよく分かるんだ。