ネットをリアルに反映させる

これは個人を批判とかそういう意図は全くないんだけども。
感染パーティーは対岸の火事ではない - Skepticism is beautiful

こういった問題もはらんでいるホメオパシーを、「助産師会」が肯定的に取り上げていることは忘れないで欲しいと思う。既に「おかしな親」の問題ではないのだから。

子供の水疱瘡を見て「きれいに咲いた花のように見える」というどうにもならんのはほっとくしか仕方がないとして、現実問題としてはホメオパシーをどうこうとはちょっと次元の違う問題だろうと思う。


申し訳ないけど、メール一本送ったくらいが何なのさと言ってはいかんのかもしれないが、ネットだけではたいしたことはできない。というと、ネットの力は侮れないとかもっともらしいことを言われるわけだけども、とりわけリアルに反映させようとするとほとんど無力と言っていい。ネット右翼の運動はプロが絡んだ時にはさすがで、いつのまにか事務局長格の人が出て来て決起集会までやって、それでネットとリアルをつなげてようやく多少の影響力を発揮した。ネットではそういう横のつながりや出会いをスムーズにすることができても、ネットだけでは力を持ちえない。


水疱瘡の話だと、現実にお医者さんや学者さんの有志なり学会なりが、きちんと質問したり提言したり、回答を求めたり、宣伝をしたりして、それでやっと少し現実が動くんだろう。そうするしかないんだから、現実の対処の次元としてはネットでどうこうという話でなくなっちゃう。ニセ科学批判が被害の予防をその名目として主張するならば、そこまでやってようやく意味をなす。


ましてや、「おかしな親」の次元の問題でないのならばなおさらのこと、そうやってリアルに反映させていくべきなんじゃないんだろうか。。。と思うわけだが、どうもそういうわけでもない。ブコメを見ても、疑問を感じている人は見当たらない。


となると、「被害の予防」云々とか、ホメオパシーはけしからんというのも、本当はただの「憂さ晴らし」レベルなのに、「おかしな親」の次元の問題でないと煽ることで自己正当化しているだけじゃないかと読むべきなんでしょう。つまり、「被害の予防」とかいうある種の大義は全部ウソ、せいぜい運動をあおるための大義でしかない。


もしそうでないとしたら、ニセ科学批判って何を意図してるんだろう。単にネットでの「憂さ晴らし」なんかでないのだとしたら、こういうエントリってどういう役割を果たすんだろう。ニセ科学批判を自己正当化するでもなく、燃料投下して危機感をあおるでもなく、かといって現実を動かそうとするわけでもないのだとしたら。


ま、でも、誰も動かないのでしょうな。本当は、ネットでうだうだやってていい問題であるはずがないんだけど。