ネット○○派 part298 変わらぬ情報ロンダリングの形

https://twitter.com/#!/Fuwarin/status/108652160144781312

先日の東電周りの話が象徴的なんだけど、「2ちゃんで間違った話が暴走的にコメントして書きくわえられる」「それをまとめサイトがまとめて事実のように伝える・タイトルにする」「そのまとめサイトをポータルが掲載する」「一般の人がポータル経由で読んで事実のように誤解する」ってパターン。

https://twitter.com/#!/Fuwarin/status/108652477355798529

前にも「ポータルサイト経由で権威づけられると、誤情報も公知事実情報として拡 散してしまう」という懸念をあげたけど、まさにそんな感じだな。コメントの中には、どうもそのあたりを狙って意図的にやってるっぽいのも見受けられるし。

これはもう、人権擁護法案反対運動の時から変わりません。やり方は全く同じです。ただ、この手のまとめサイトやポータルと同様の機能は、中堅どころ以上のブログが担って、そこから拡散していました。


今だったらこれがTwitter(やFacebook)になるんです。まとめサイトや、あるブログ記事が「分かりやすいまとめ」「落ち着いたまとめ」として紹介されて伝播する。


この問題はもう以前と全く変わりがなくて、ようするに単なる2チャンの妄言が、拡散していくうちにどんどんレベルが上がって行って信用度も増していき、信用度が増すほど鵜呑みにしたまま拡散される。つまり、情報ロンダリング。ブログかTwitterかの違いだけで、根本的に問題は一緒です。


で、これがテレビや新聞だったらまだましなんですよ。
https://twitter.com/#!/Fuwarin/status/108652864624271360

正直、この構造はマズい。欧米での新聞社でも、自社サイトに連動する形で識者やそれに近い人たちのブログを配して記事の盛り上げやってるけど、似たような問題起きてるし(まぁでもまだ一応内容チェックとか、誤情報の場合は管理・訂正してるのでマシかな)

まともな報道機関だとそれなりの努力はしてくれるもんだけど、ネットは全くそういうことがありませんからね。皆無。


だから、まとめサイトや「よくまとまった記事」として紹介されるようなものの場合、だれが編集方針や編集に責任を持つのかという問題があって、いまだにここのところが解決されないし、たぶん解決されることはないと思う。
https://twitter.com/#!/Fuwarin/status/108653593762082816

「まとめただけだから、まとめサイトに責任は無い」「転載してるだけだからポータルサイトには責任は無い」というのは通用しないよねぇ。まとめる時点で編集側の意図が働くし、掲載した時点でポータル側の関与を否定できなくなる。「自分のところの意見じゃない」という断りも免罪符にはなりえない。

したがって、解決策としては「まとめサイトといえども一切信用しない」とか「表面上の落ち着きや冷静さに惑わされないように読む」とか、読み手の側が努力するしかないんじゃないかと、僕は今のところそう思っています。他に手がない。

こないだから何度か書いているけど、ネット上の情報には確度の高いものはほっとんどない。本当に裏付けのあるものってそうそうないんじゃないかと思う(だから、イヤミでこのブログでは「いい加減なことを書く」と宣言している)。


そこで、ネット上の情報の確度を担保するものは何かというと、結局有名人だからとか、○○さん××先生が言ってるからとか、そういうところになってしまう。でも、これって情報ロンダリングを促進させてるだけで、他になんもないんですよね。


そういうことを分かって読んだり書いたりして遊ぶ分にはまったく無問題だと思うけど、なかなかそうはいかない。


このあたりをすっとばしてると、Twitterが2ちゃん化したって言って、別の新しいサービスにまたネット民が喰らいついたとしても、同じことが起こるはずだし、たぶんもっと悪くなると思いますよ。


リテラシーとかソーシャルネットワークとか大仰にのたまう前に、なんか言うことがあると思うんですよね、こういうの。