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いろいろ思うところ。
・欧米流の厳格な「ロックダウン」を求める声が強いが、これは本当に最後の最後の手段として残しておくべきだと思う。
というのも、みな精神的に病んでしまうからだ。
私のイタリアの友人なども病んでしまっており、ある友達などは、きっとおカネがなくなって飢えた人たちで市民戦争が始まる、と言い出している。
「あんた、病んでるよ」
とも言えない。散歩も行けないのだから病んで当然だ。
やむを得なかったのかもしれないが、封鎖をして、国民ごと病んでしまうことの方がウィルスよりも危険だ。ファシズムの発端の一つは、塹壕戦から帰ってきた兵士たちが病んでいたことにある。私は最近、それをよく思い出している。
・アフターコロナとかポストコロナなどという言葉を見るが、私はこういう単語を全く信用していない。
疫病の後に大きく世界が変わるということが過去にどれほどあったのだろうか。よく言われるスペイン風邪ですら、その後の生活に大きな影響を与えたとは到底思われない。
また、今からこの種の想像をすることに大きな意味があるとも思われない。現実は、グラフで線を引っ張ったようには、たいていならないからだ。
・私の知人が2月ごろに新型ウィルスに罹患していたんだろうという話。ひと月くらいは変な咳をずっとしていたんだが、ある時、家族で食事をしていたら他の家族は美味しく食べているのに、自分だけ味がしなかったという。そのまま治ってしまったので、本当に新型ウィルスに罹患していたのかどうかは、検査をしておらず分からない。
その知人と私はしょっちゅう会っており、一人挟んでか、直接的に私が感染していてもおかしくないし、思い当たる節がないわけでもない。
こういう例がたくさんあったはずで、今の状況をどう考えればいいのか、私にはよく分からない。ミクロとマクロの感覚の違いだろうと言われたらそれまでなのだが。