イタリアの新型ウィルスの集団感染は、一応の火消しをして、バールやレストランの営業も完全通常ではなくても、かなり元に戻ってきたところもあるようだ。

 

もちろん、だからと言ってウィルスが消えたわけではない。現実は何も変わらない。

 

問題は心理戦であって、人間心理が変わることが大事なのだろう。実際に感染があるかどうかは、この際、全く関係ない。治療方法がないから、検査で陽性になってもどうしようもないと専門家たちは言っている。

 

私はどういうふうにして日本で新しい感染者を出さないように努力しているか、何となくだが知っている。ここには書かない。

 

私はたまたま、街場の医者の世界から国際機関の内部情報まで耳にできるところにいた。現実の世界と人間の認識の世界がこれほど隔絶しているものかと、変な感心の仕方をしている。

 

つまり、心理戦。もう現実がどうかとか、関係なくなっている。私のよく知る、極めて優秀な医師は「バカバカしいよね」と言って笑っていた。

 

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日本政府に対する批判をいろいろ見るが、今回はよくやったと思っている。

 

首相があんだけ無茶苦茶やっておきながら、それでも内閣支持率が落ちない国で、専門家たちが真っ当にやったらがた落ちするというのは、もうお笑いだ。

 

専門家たちは実質を追求してとてもスマートにやった。今のままだと、武漢のような医療崩壊は多分起きない。失敗があって当たり前の場面が続いた中で、今のところは十分目標を達成しているようにしか、私には見えない。

 

もしも批判するとすれば、一般大衆は専門家や官僚が想像するよりもっとアホなので、何をやっているのか全く理解してくれなかった、それは批判の対象になり得る。

 

ここまでなってるんだからどういうことなのか分かってくれるだろう、というのは甘くて、そんなもの、口に出しても分かってくれないのに、どうして黙っていたら分かってくれるのか。

 

心理戦なのだから、一般大衆のアホさ加減をもう少し計算にいれるべきだった。

 

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問題はアメリカだ。このまま逃げ切ってしまうとすれば、本当に腹立たしい。

 

予備選挙の真っ最中で、ウィルスでパニックを起こされるとすべての予定が立たなくなるという計算はあるのだろうが、現実を認めるタイミングとしては3月3日のSuper Tuesdayのあとに一週間あく。ここしかもうない。

 

その次となると、3月17日か、4月7日のあとくらいしかないが、今から何週間も引っ張るくらいだったら、このままフェードアウトさせるほうが良策だろう。

 

腹立たしいこと、この上ない。

 

これまた別の優秀な医師にそう言うと「当たり前やろ、そら逃げ切るわ」と返された。

 

CDCは政治的に独立していますとか言って宣伝している学者連中は本当にひどい。責任者出て来い。