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よく、政治と倫理の問題で、法律問題にならなければよい、という立場をとることがある。問題があるなら法律として書いておけ、という類いの立場で、たとえば森友の問題と安倍さんの問題で法律には触れないので政治的に問題はない、という主張がそれにあたる。
それはそれで一つの立場として理解できるが、それほど容易な問題ではない。
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ベルルスコーニは30を超える裁判を受けていて、有罪になっているのが一つしかない。
有罪判決が出る以前はよく、「自分はこれだけの裁判を受けたが、有罪はゼロ、赤い検察官たちの弾圧を受けたのだ」というアピールをしていたように思う。
もちろん、法的に問題がないからかまわないという立場もありうるうえ、検察の姿勢を疑問視する声がないわけでもない。
しかし私自身は、法的に問題はないから政治責任をとる必要はないではないか、という議論がどこまで成立するかははなはだ疑問だろうと、ベルルスコーニを見ていて思う。そこまできれいに割り切れる問題であるとは到底思われない。
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つまり政治と倫理の問題で、政治分野に限らずネットを見ているとこの倫理の問題があまりに安直に、簡単に考えられすぎていると感じることが非常に多い。
倫理の問題は難しい。自分が正しいと思っていること、許容範囲だと思っていることでも、他人が同じだとは限らない。しかし、それをそのまま是認してしまうと、極端な相対主義になってしまう。
私自身の考えはネットに書くほどのものはなく、これから少しずつ勉強していきたいと思っている。
その勉強していきたい動機の一つが、やはりベルルスコーニだったりする。