ネトウヨ像覆す8万人調査 浮かぶオンライン排外主義者:朝日新聞デジタル

ネット右翼と呼べる人たちは全体の1.7%」というのが一つのポイントであることは間違いない。

 

大体体感的にもそんな感じのような気がするし、「ネット右翼は終わった」と10年前に書いたのも、このあたりが実感として背景にあったんだろうと思う。

 

ただ今は、たかが1.7%の問題に収まらなくなっているというのが、最近私が気になっているところ。

 

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一つは、ネット右翼とは言い難いが、なんとなくそちらに流れているパターンで、こういう人たちはネット右翼にはおそらく分類されない。

 

また、この1.7%は、保守派・極右の扇動部隊に直接煽られている人たちが多いと考えて間違いないと思うが、扇動する側もネットの小さなところから煽るだけではなく、主要メディアを通じた扇動を考慮に入れる必要がある。

 

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もう一つは、ネット上の扇動をリアルに転換する際の限界とそれを逆手に取った動きが挙げられるのではないかと思う。

 

たとえば、ネットを利用した政治運動は、花火としてぱっと燃え上がるが、単発で終わってしまいやすいのではないか。随分以前、不況下のスペインで広場で大規模なデモが行われたときは、ネットを使って事前に相当の準備をして、期間中は大きな盛り上がりがありながら、結局後が続いたのかどうかがよく分からなくなっている。

 

他方で、この単発性・瞬間燃焼性を選挙の時に利用すればよいという傾向はおそらくある。選挙にタイミングを合わせて炎上させてやると、結果が具体的に現実として現れ、それがしばらく続く。

 

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だから、ネット右翼はたかが1.7%というわけではないのが大事だと思う。その1.7%の背景には、いろんな大きな要素がありそうである。