ウェットな懐疑主義を頭から否定して疑わないニセ科学批判者たち

ますますはっきりしてきてるんだけど、早川先生はいわゆる「ウェットな懐疑主義」の方向に行ってる。ただそれだけのことであって、こういうものの考え方それ自体を否定することはできないよ。それが分かってない人が多すぎるみたい。
ニセ科学批判の内ゲバ - 今日の雑談
http://222.146.204.251/~mame/doc/SKEP_FAQ/skep_0.html

ウェット:
彼らの言うことに丁寧に耳を傾けないで攻撃すれば、二つの危険を侵すことになる。
1. 本当に正しい人を見失ってしまう。歴史上このような例は多い。
2. 彼らに我々を攻撃する武器を与えてしまう。 人身攻撃や感情的な論理は我々を彼らと同じレベルに落としてしまう。 我々が本当に理性的で科学的ならば、 彼らに証拠を請求した後で良く考えた見解を述べることが要求される。

早川先生の方向性としてはこっちでしょ?こういうものの考え方を頭から否定し続けてきたのが菊池先生たちのニセ科学批判。で、日本のニセ科学批判者たちは、「ウェットな懐疑主義」の否定が正しいと信じ込んでいる。

追記ニセ科学批判だって「彼らの言うことに丁寧に耳を傾け」ている!と言われてはかなわんので書いておくと、あくまでもドライな懐疑主義とウェットな懐疑主義は傾向・類型(原文では「手軽なラベル」)にすぎない。そこで実態として他国と比較すると、ドライ派は菊池先生たち、ウェット派は早川先生のタイプだ、と見るのが分かりやすい。ドライ派の言動に疑問をもって内ゲバするというのはもう40年前だかから同じことをやっていて、なにも珍しいことではない。で、問題は、ウェット派を頭から否定してドライ派が正しいとする姿勢にあるわけだが、それはまた書こうかな。とにかく、今ここで重要なことは今のニセ科学批判だけが正しいニセ科学批判ではない、ということなんだな)

個人的には早川先生の慎重な姿勢のほうが、ずっと科学者らしいと思いますよ。それにひきかえ菊池先生たちの言うことにはついていけない。