私は東日本大震災のときの民主党政権に対する評価は低すぎるとかねて思っている。

現在の一連の災害に対する自民党の対応を見ていると、たぶん、民主党政権のほうがましだったのではないか、あるいは少なくともましな面があるだろうと思えて来る。

たとえば、民主党政権下では原発事故の調査委員会が、政府にも国会にもできたが、今の内閣で同様の事態が起こったとして、国会事故調ですら予定調和で終わりそうなものしかできないのではないか。国会事故調はほとんどネット配信していたように記憶しているが、今の自民党政権ではとてもそういうことはできそうにない。

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今の災害で自民党の対応を批判すると、

「災害を政局に使うな」

という議論が出てきているが、東日本大震災のときに菅直人が当時の谷垣禎一自民党総裁に、震災対応のために連立内閣の打診をしたが、自民党サイドは断った、という話がある。

確かに難しい面はあると思うが、私はこの話を聞いた時に非常に落胆した。第二次大戦後、最大の危機と言っていい事態に対して、

民主党にやらせて失敗させておけば、自民党にとって得」

というケツの穴の小さい政局発想が結局勝ってしまったことに落胆した。

どこまで当時の自民党民主党に非協力的だったのかはそれはそれで検討しないといけないとはいえ、現在の災害についてどの口が、

「災害を政局に使うな」

と言っているのだろうか。

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という次第で、結果的に失敗してしまった民主党政権と今の堕落した内閣と子細に比較検討したら、かなり面白いのではないか。