安倍首相の前で足を組む記者は礼儀を知らない、という話があるわけだが、その種の言説がいかにファシズム的なメンタリティかというのは、何回か書いた。

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エミル・ルートヴィヒという、ユダヤ人のジャーナリスト・作家がいる。ファシズム史では、1932年にムッソリーニ聞き書きを出版したことで有名だ。出版された当時、ドイツのナチズム陣営からは激しい批判(というよりも一方的な罵倒)の声が上がったが、現在ではこの本は当時のムッソリーニの生の声を伝えるものとして貴重な史料となっているようだ。

さてその、ルートヴィヒとムッソリーニの写真を見て笑った。

向かって左がムッソリーニで、右がルートヴィヒだ。

そのルートヴィヒは、独裁者に対して足を組んでいるのが見える。

安倍晋三首相の前で足を組む記者はけしからんという人たちにとって、安倍さんがムッソリーニを超えた存在になっているのが、これではっきり分かるだろう。