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私のところによく遊びに来る子供が、子供にしては大金を持っている。どうしたのか聞いてみたら、孫に甘いおばあちゃんが変なカネの渡し方をしたらしい。
すると、そこにいた女の子が、
「カネをもらえるんやったらええやん」
と言った。
これはいけないと思い、真顔で、
カネのためやったらなんでもするんか?ほなな、カネをやるから人殺せ、言われたらやるんか
と言ったら、笑って、
「そんなんせえへん」
でもさっき、あんた、カネをもらえるんやったらええって言うたやん。人を殺してカネをもらえる、ええやないか、何が悪いんや
と、まぜっかえしてやる。
「それはせえへんやん」
ほな、どこに境目があるねん。せやろ。どうすればええか、いっつも考えないかん。カネのためやったらええやんとか思ったら絶対にアカン。それはちゃうで。あんたは賢い子やから、僕の言うてることは分かるはずや。
・・・ということを、小学校低学年の子供に真顔で言った。
さて。
大人に対しても真顔で同じことを言わなければならない。