こういうことを書いていると、あたかも時の政権は「清廉潔白」をもっとも尊ぶべしと言っているかのように思われかねない。

そうではない。むしろ「清廉潔白」は私は嫌いだ。なぜなら、私自身、間違ったことや悪いこと、必要とならば法律を無視することもやってきたからだ。

まして、多くの問題を処理しなければならない政治家は「清廉潔白」などありえない。

政治家でなくても、私自身が「清廉潔白」ではないのに、他人にそれを求めるようなことは大嫌いだ。(実際のところ、下世話に言えば「風俗店で風俗嬢にこんな仕事をするなと説教するオヤジ」のような言動で、「清廉潔白」を求める人がいかに多いことか)

私が言いたいことはそういうことではない。

時の政権に近しいジャーナリストのレイプのもみ消し、あるいはきわめていかがわしい人物と首相とその夫人が付き合っており利益誘導している云々、

「法律違反じゃないからいいじゃないか」

の限度を超えているとしか思えない。他の先進国ならば、とうに内閣が吹き飛んでいるはずだ。

それでも政権が維持できている理由はおそらく一つだけで、ようは株価だ。

もしも、安倍政権が転倒したら、いわゆる「アベノミクス」が終わる、そうすると株価が下がる、自分の持ち株が値下がりして損をする。それが怖い。

政権擁護の理由として腐りきっている。

だから私は言う。そんなに人間にとってカネは大事か、カネだけが人間か、それ以外のものも含めて人間ではないのかと。