雑談
こういうのを見かけた。
https://twitter.com/bn2islander/status/513268725269557248
私が見るところ、これは国家によるホメオパシーの合法化にしか思えないのだが。日本でいう(医学的根拠のない)漢方薬の保険適用と同様なのでは? つまり、それほどホメオパシーが根を張っているという事ですね / “ベルギーのホメオパシーは変…” http://htn.to/SxGxUk9qzN
https://twitter.com/katomem/status/513271402552500224
おそらく現代医学を否定していない所が大きいかと
https://twitter.com/katomem/status/513271563395665920
ところで…仮にホメオパシーが現代医学を否定しなくなったとしたらどうなるんだろうか
これ、以前もこのブログのどこかに書いたような気がするけれど、理屈だけで考えたら、漢方と同じ扱いになるだろうから、現代医学を否定しないんだったらホメオパシーも許容しないといけない。つまり、落としどころはそこになるはずだし、そうならないといけない。
しかし、ニセ科学批判サイドの言い分は、そういう段階を完全に超えてしまっている。ではどうするか。よく分からない。
たぶん、それでもホメオパシーはダメなんだと言い募るロジックをなんぞ構築するんだと思う、無駄に。一生懸命、漢方とは違う、鍼とは違う、と言うんじゃないか。
それに、漢方でも東洋医学の類でもそうだけれど、しばしば西洋医学と対比的に語られるんで、漢方はホメオパシーほどアグレッシブではないというだけのことなんでないのか、となると、さてどうなんだろう、とも思う。
以下余計なことで、確か前も書いたんじゃないかと思うが、と学会の唐沢俊一の実家が漢方薬局なんだよな。
伝統漢方からさわ薬局 |札幌市の漢方薬専門薬局|掌蹠膿疱症・心の病気・不妊症・腰痛坐骨神経痛に強い漢方薬局
私も無知だから、これを知ったときは確か相当に呆れたんじゃなかったか。この辺をほじくっているブログもあるけれども、それは検索すればすぐに出てくるので略す。
(追記)
これは相当に生ぬるい議論。
https://twitter.com/hayohater/status/513274112194539520
@katomem いやー、別に漢方についてはエビデンスあれば認めてるんじゃないすか、大半のニセ科学バスターは http://bit.ly/1pmzOsx
これはおかしくて、ニセ科学批判としては「いったん、漢方は全部白紙にしろ」と主張するのが筋だ。そのうえで、もちろん副作用の問題も全部確認して、許容できるものだけ認めろ、と主張するなら分かる。でもそういう主張をしてない。
この twitter では、菊池誠先生の見解をリンクしていたが、
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/200709.html#1190130520
さて、いろいろなところで話していますが、漢方薬の問題は血液型性格判断での代表的な誤謬のひとつである「メカニズム論」と関係があります。
世の中には「漢方薬はメカニズムがわからないからニセ科学だ」などと言う人もいるようです。僕たちはそのような立場に与しません。薬が効くか効かないかは、臨床的に研究すればよいのです。臨床データによって「効く」ことが立証されているなら、メカニズムがわからなくても問題はありません。それは科学的になんの問題もない手続きです。もちろん、メカニズムがわかるに越したことはありませんが、「科学的」であるための必要条件ではありません。逆に、いかにメカニズムがあろうと、臨床試験を経ないものは薬として認められないのです。
西洋医学嫌いの人の中には、怪しげな代替医療も漢方薬も十把一絡げにする人がいます。まったく違います。効果が臨床的に確認されているかいないかが、本質的に重要です。ホメオパシーなどは、残念ながら、その条件を満足しません
ネット○○派 part41 理解不能Ⅱ 菊池先生の失言 - 今日の雑談
じゃあ逆に、なんて言うんですかね、まあある程度エビデンスがあるものとしてはたとえば漢方とかありますよね。それからまあ鍼とか、ちょっとさっき名前が挙がった「代替医療のトリック」のなかで言うと、ま、痛みにはちょっと効果があるんじゃないか位のことを言われてますけど、あれはたぶんでも日本では長く使われてるから、もっと調べてみる価値はきっとありますよね。
「日本では長く使われてるから、もっと調べてみる価値はきっとある」とかいうぬるい議論をされると、そら突っかかりたくもなる。
https://twitter.com/cio_lunacy/status/513276519968280577
@iwatekenmin01 @katomem プラセボとしては一定の価値はあるわけで、そこはマルチビタミンとかのサプリ程度の価値なら期待できるし、ってことじゃなかったっけ >えげれすとか外国のホメ
https://twitter.com/cio_lunacy/status/513277530011222017
@katomem @iwatekenmin01 外国の事例をそんなに知ってるわけではないけど「日本のホメ」は特殊やね。呪術がまだ生きてる地域並み。
ところが、イギリスあたりの疑似科学批判の人たちが批判対象としているのはまさにその「えげれすとか外国のホメ」なんであって、プラセボとしては一定の価値があるから、なんて生ぬるい議論はやってない。
海外で言われているのは、合理主義精神の欠如に対する批判で、「プラセボとしては一定の価値はある」というのは何のメリットにも言い訳にもならない。
これは何度でも書きたいところだが、したがって、日本のホメオパシーは特殊だという議論も、漢方とホメオパシーは違うという議論も全部却下されなければならない。全部却下したうえでの議論を展開するなら、これは私は理屈としては理解しうるところ、ということも過去に何度も書いたつもり。
ニセ科学批判は生ぬるすぎるうえ、その生ぬるさは判断の恣意性の露骨な表れでしかない。判断の恣意性を、「科学」と「倫理」という一見ごもっともな名目で糊塗しているにすぎないので、だから信用できないし、こんなものに乗っかっている人たちも信用できないわけだ。