扇動のための不当表示としての「リフレ派」 part58

クルーグマン先生はえらい先生なんだろうし、おっしゃってることは日本のそこらのリフレ派と違ってあれはあれで分かるのでいいんだけれど、それにしても時に床屋政談ぶりというか、岡目八目ぶりがひどくないかと思うこともあるわけで、やっぱり。なんかブクマでこれが上がってたけどさ。
http://econdays.net/?p=6839


いや、そりゃ、イギリスの物価だっていずれ落ち着くんだろうし付加価値税の上げでゲタは履いてたんだろうしいろいろ言えるんだろうが、それにしても、おおよそ3年にわたって3%以上のインフレが続いて、それが下がったらドヤ顔で自慢されてもどうかと思うわけですよ。


日本だったらどうなるかって、もう新聞がカネに太鼓でやんややんや言うんじゃないの。。。妄想だけどね。
(これは全然違うけど、Wikipedia の「総量規制」の項目とか本当に笑えるね。
総量規制 - Wikipedia

大蔵省銀行局内で解除を検討しはじめた当時、マスコミの論調は、「地価バブルを完全につぶそう」(朝日)、「居座り許せぬバブル地価」(毎日)、「地価対策の手綱を緩めるな」(読売)、「地価は落ち着いても楽観できない」(日経)、「なにゆえ慌てる金融緩和」(東京)、「地価抑制対策の緩和はまだ早い」(日刊工業)であった。また、解除後のマスコミの論調も、厳しいものがあった


あと、思ったより所得が上がらなかったらどうすんのとか。別にそれでもいいんだけど、物価上昇に合わせてすんなり上がるはずだと信じてる人、結構いるような気がするんだけど、あたしは眉唾だ。


もしそうなったら、リフレ左派はともかく、リフレ右派が賃上げ闘争とか始めたら大笑いだなぁ、とこれも妄想。


ああいや、だからリフレに反対だと言いたいんじゃないですよ。ただ、そういう世論に対してどうすんの、とは思いますよ。バカにするだけじゃないの、リフレ派って。


追記
himaginary さんが私のエントリをブクマしてるみたいなんですけども。へぇ。


himaginaryさんのブログは私が理解できる範囲で読ませてもらってて、リフレ派の人のブログはもうほとんど読んでないんだけど最後に残ってるのはhimaginaryさんのものだけです、私の場合。


で、このところECBのアスムッセン専務理事の講演を訳しておられて、いかに中央銀行のコミュニケーションが困難なものであるか、とても面白く読ませてもらっていまして、これはひとえにhimaginaryさんに感謝。


そこで翻って我が国の中央銀行総裁は、という意図なのではないかな、と思うんだけども、まあ無知な人間の感想を言えば、「麿はああいう人だもん、もう仕方ないよねぇ」以上のものは、今のところ特にありません。


欧州の様子を眺めていると、もう日本とは比較にならない危殆ぶりでぎりぎりの綱渡りをやっているように見える上、これは以前から非常に腹立たしく思ってるんだけど、どう考えてもメディアの悪意(特に英語圏)というものがあって、それを読む金融屋連中が釣られてる、あるいはそれで金儲けしてるようにしか見えず、まあECBの中の人たちも大変だ、よくやってるわと思うわけ。(ドラめもんさんとか、米国のネタでしょっちゅう「市場のクレクレ」つって緩和をねだる様を茶化してますわな)


日本はデフレに大震災で大変な国難に直面しているけれど、それでもヨーロッパの状況に比べたら余裕があって(電力不足という問題は脇に置くとして)、メディアと金融屋の悪意でボコられるという状況にはまだなってない。


白川総裁はああいうキャラのお人だけど、とりあえずいろんな問題はあっても日本はまだ余裕があって、で、ああいうキャラの人のコミュニケーションでも維持できてる。。。あるいは本当の危機の時に白川さんだったらどうなるんでしょうかね。


つまるところは、最初っから武藤さんを日本銀行総裁にしときゃよかったんだよって話になるんだろうけど、まあそれはもう言っても詮ないし、麿のああいうキャラで不足かというと、まあいろいろ問題はあるけど、でも市場の人たちはよくご存じなんでしょ。じゃ、いいんじゃないの、今のところは。


次回、日本銀行総裁人事が問題になるときは、ま、政局に利用しないでしかるべき人を選ぶべきなんだろうし、そこでリフレ派の人たちもやれ日銀が実質勝ったんだ裏でどうのの陰謀論を吹かないことですよ。


himaginary さんあたりがBewaad さんになり代わって、妄言を吹くリフレ派連中をたしなめる役割を担われたらよろしいんじゃないのと思うんですけど。やらんのだろうなあ。(さすがにリフレ派に期待するのは懲りてるので期待はしない)