扇動のための不当表示としての「リフレ派」 part7

Bewaadさんの次の記事を見返していた。
BI@K:writings:余は如何にして利富禮主義者となりし乎(参考:頻出問對)
これが書かれた2003年当時と今ではもう全然違うからあれだけど、今見るとへぇと思うことが書いてあるね。
BI@K:writings:余は如何にして利富禮主義者となりし乎(参考:頻出問對)

問1-5:インフレターゲットって何?
答:
中央銀行(日本であれば日本銀行)が物価上昇率の目標(通常は上限と下限)を定め、目標を達成するために金融政策を行うこと。 通常、「目標を達成する」ことの信認を得るため、ターゲットゾーン内から逸脱した場合にはいつまでにターゲットゾーンに復帰するかという期限(現在の日本のようにそもそもターゲットゾーン外であれば、いつまでにターゲットゾーン内に物価上昇率を持っていくかという期限)と、期限内に目標を達成できない場合のペナルティ(例えば中央銀行総裁の更迭)が設定される。

そんな簡単に「中央銀行総裁の更迭」なんかはできないし、やるべきでもない、英国のそれを見たら明らかじゃないかと、今なら言える。


現実は、こんな簡単な話じゃなかったんだよなあ。だから、
BI@K:writings:余は如何にして利富禮主義者となりし乎(参考:頻出問對)

問3-3:日銀は、インフレターゲットを設定しても実現する手段がないと言っているけど?
答:
下限を下回ればなりふり構わず金融緩和、上限を上回ればなりふり構わず金融引き締めを行えば、各経済主体はターゲットレンジ内の物価上昇率となることを必ず期待する。 日銀が言っているのは、「なりふり構って」やり方を限定すれば手段がないということに過ぎない。

こんな簡単な話でもなかった。

NHKアーカイブス「歴史に見る社会保障改革」 | 日英行政官日記 (旧 英国日記帳) - 楽天ブログ

前日に録画した、NHKアーカイブスの「歴史に見る社会保障改革」という番組を見る。1980年代から今日に至るまで、社会保障と消費税を巡る数々の番組を再生しながら、この問題の議論の経緯を振り返るというものだ。

これを見たゲストの宮本太郎氏や金子勝氏が、口をそろえて「30年前の映像とは思えない」「今でも全く同じ議論を繰り返している」とコメントする。全く同じ感想を視聴者は抱くだろう。極端な仮説ではなく、こうなることは30年前から分かっていた。どうして、それが分かっていたのに、30年間手を打ってこなかったのか。誰しもそうした疑問を感じるだろう。だが、この間、それぞれの時点において、こうした議論はなされてきたはずだ。その時々の政治と有権者が選んできた道の結果として、現在がある。そして今また、同じ議論がなされている

「リフレ論の10年」「リフレ派のこれまで」とか見たら、たぶん、気が抜けちゃうと思うな。

追記
これはよく分かんないけど、諸外国の圧力で必要以上に円が高くなったことが90年代以降の日本経済不振の原因だ、とするなら、右翼が「もっと円を安くしろ」という理由が分かる気はする。


他方で、運用部ショックのために、米国が日本に圧力をかけてゼロ金利政策がはじまったんだったら、右翼が逆の反応をしたっておかしくない。「日本のカネで米国債を買うなんてとんでもない、日本国債を買うのは当たり前じゃないか」とか言って。


まあ、ホラなんだけども。

追記2)
今日のドラめもんさんでね。FRBのDudley講演を引っ張って、
http://www.h5.dion.ne.jp/~bond7743/doramemon1204.html

>That independence allows us to make tough decisions insulated from short-term political pressures.

ま、米国の場合は逆方向の「short-term political pressures」のような気もしますが、追加緩和したら株が上がって為替が円安に振れたけどその勢いがなくなったから緩和の効果が落ちているとかどう見ても短期的視点です本当にカムサハムニダな論点で政治的圧力をせっせとお掛けになられる政治家の皆様たちにおかれましてはちったあ落ち着けやと思うのでありますけどねえなどと存じます。

政治家だけじゃなくて、リフレ派連中もみなこれを言う。目先のことしか本当に考えてないの。


頭抱えるよ、見てると。