ネット○○派 part370 

あくまでも印象として言うと、世界の標準的な理論としてリフレは当たり前で日銀のほうがおかしい、日本の経済学者が変なんだ、みたいな語られ方がされてるような気がするんだけれど、具体的には田中秀臣先生がご自分の本でこういうことを書いておられるそうですけどね。
http://d.hatena.ne.jp/bewaad/20100531/p1

これはわたしの想像ですが、おそらく日本銀行の金融政策は世界の経済学の常識から大きく外れてしまっているために、世界標準の経済理論のペーパーを書いてしまうと、どうしても日本銀行の政策に対して否定的な結論になってしまうのでしょう。

つまり、リフレ派の主張は「世界標準の経済理論」に則ってるはずでしょう?でも、こう言うのを見ると、「本当?」と思っちゃうのよね。

英中銀・キング総裁と緊縮財政について - カンタンな答 - 難しい問題には常に簡単な、しかし間違った答が存在する

しかし現実にはキング総裁は以前より政府は大胆な財政再建を行うべきとの考えを示しており、前政権時代にはそういった財政に対する意見は越権的であるとして、政府と緊張関係に陥っていたこともあった。

で、そういう人が金融緩和しながら政府の財政再建路線に反対するどころか、賛成しているんでしょう?

その理由はいたって単純なものであり、放漫財政の尻拭いを金融政策が行うことは不可能であり、現状のままだといずれ高インフレに陥らざる得ないということである。この現状認識は中央銀行に於いてはごく一般的なものであり、欧州中央銀行のトリシエ総裁も日銀の白川総裁も過去に同様の懸念を示している。


つまりキング総裁はリーマンショック後に量的緩和を行い、流動性不足によるデフレスパイラルに落ち込む事は阻止したものの、その結果としてのインフレ誘導が急速な景気回復をもたらし、自然と財政の健全化が達成されるというリフレ派の「理想的なシナリオ」は信じていないことになる。

日本のリフレ派だったら、そもそもこの総裁の主張は「トンデモ」だということになるんだろうけど、現実にはこういう人が英国の中央銀行の総裁をやってると。


じゃ、「世界標準の経済理論」って、一体何?


経済学みたいな意見の幅の広い学問で、自分たちの主張だけを「世界標準」だと言って喧伝するのって、単に素人をこけ脅してるだけだ。日本のリフレ派がニセ科学批判と野合してるのは本当におかしい。

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いや、僕はhimaginaryさんのブログを分からないなりによく読むんだけども、リフレ寄りのhimaginaryさんの記事は、読んでいて別に平気だ。


問題はリフレ派の連中で、本来ならばこの人たちのほうがおかしいのに、平気で他人をトンデモ呼ばわりしている。で、金融屋さんとかはもう誰も相手しなくなってる一方で、善男善女が釣られ、インテリ・知識人が信用に裏付けを与えている。いや、ひどいと思うんだよ、これは。

追記
いや、たまたま見ちゃったんだけどすごいな。。。
Twitter. It's what's happening.

ぶっちゃけいって、ガッツあるリフレ派はみんなもっとクルーグマンになる必要がある。いまこそw 周りの理解がないから「ちぇ、しょーがねえなあ、じゃ、インフレ目標2%程度でまけておいてやるかw」というのは、もう古いw 本音でいけ! 10年間インフレ目標4%。これがベスト。

クルーグマンって、リフレを支持してる日本の右翼とかみんなの党高橋洋一あたりとまるで真逆なんですけど。。。


Twitter. It's what's happening.

いまでも思い出すけど、民主党衆院選で大勝して政権をとった本当に直後に、ラジオで民主党の経済政策にコメントして「まったくだめ、恐慌おこしかねない」といったら、リスナーたちから猛抗議うけたw 曰く「やる前から決めつけるな」とか。でも状況証拠とマニフェストみれば今日なんか軽く予見可能

これ、鏡の裏表になってるだけで、リフレ派も「やる前から決めつけるな」って言い続けてるだけじゃないか。


つまり、変えることはいいことだ教の信徒という意味で、抗議をしてきたラジオのリスナーとリフレ派と、基本的に同じなんじゃないのか。