ネット○○派 part369

前から知っていたけれども、今まとめてこのブログを読んでいる。
カンタンな答 - 難しい問題には常に簡単な、しかし間違った答が存在する
僕には難しい話はもちろん理解できないのでそこは読みとばすわけだけれども、英国在住の方らしいブログ主さんの日本と英国との比較が面白い。


・・・で、日本のリフレ派にかねがね疑問なのは、他国との関係という問題がまったく出てこない点で、例えば簡単に円安にしろとかいってみたりするわけだけれども、実際には日本国単独でできるものではないはずで、つまり為替の問題は経済の問題経済学の問題であると同時に外交の問題でもあるのに、なぜかそういうことを意識した議論をあまり見ない。


あと、リフレ派に限らず一般論としていうと、不況のときに緊縮財政・財政再建路線をとった英国に以前から関心は持っていたけれど、最近のユーロ危機を見ても、そもそも「不況に財政再建をやろうとするのは愚の骨頂」みたいな議論が本当に正しいのかどうか、甚だ疑問に感じられてきた。だって、国債暴落して危ないとなったら、どこの国だって真面目な顔して「財政再建路線をとります」といい子ちゃんを始めてしまっていて、じゃ今までの日本で言われてたことってなんだったのと、ごくごく素朴にそういう疑問を感じますわね。借金してでも何してでも「好景気にするのが先」と違うんかいな。


ベストとベターがあればベターを取ったほうが現実的にはいいものだけれども、Worse と Worst どっちか選べという話だったら、Worse を選んだ方がましだ。そういう議論も、あんまり見ない。つまり、現実には「最高」は無理だし「最悪」は避けられなければならないわけで、そうなると、なにがましか、という議論をしなければならない。でも、ネットだとそういう議論は地味すぎるので表に出てこない。


それはともかく、よくまあ、しらみつぶしにリフレ派の言い分をこれだけ潰していけるもんだね。参ったね、これは。

・・・

難しい話は分からないので、このブログではネット○○派としてのリフレ派しか扱わないことにしているのだけれども、その点で次の一文は全くその通りだと思った。
「日銀陰謀論」の正体 - カンタンな答 - 難しい問題には常に簡単な、しかし間違った答が存在する

一方でリフレ派(の一部)は自らの理論が絶対に正しいという事を出発点にして、主張自体は正しいのだからそれを進める為にはどのような手段を用いても正当化される、と考えているかのようである(以下参照)が、そのような「目的が手段を正当化する」というような発想は危険であるし、理論の正しさ如何に関わらず、非難されるべきである。


そしてこれらの陰謀論は理論的にも実証的にもまだ明確な答を見出せていない「デフレ問題の解決策(リフレ論も含む)」に関する本当に必要な議論にとっては雑音に過ぎないはずであり、雑音が余り大きくなりすぎては本来の問題解決にあたる人々も集中して仕事に取り組めないだろう。

例えばこういう言いかえが可能。

一方でニセ科学批判は自らの理論が絶対に正しいという事を出発点にして、主張自体は正しいのだからそれを進める為にはどのような手段を用いても正当化される、と考えているかのようであるが、そのような「目的が手段を正当化する」というような発想は危険であるし、理論の正しさ如何に関わらず、非難されるべきである。

あるいは、

一方で反原発脱原発派は自らの理論が絶対に正しいという事を出発点にして、主張自体は正しいのだからそれを進める為にはどのような手段を用いても正当化される、と考えているかのようであるが、そのような「目的が手段を正当化する」というような発想は危険であるし、理論の正しさ如何に関わらず、非難されるべきである。

あと何とでもいけるんだけれども、これはネット○○派がよくやることで、僕が繰り返し書いてきた問題点でもあって。自分の意見が絶対に正しいというところから話を始めるので、あとはもうなんとでも言えてしまう。


で、ネット右翼や○○反対運動は素人目にも変なことを言っているのでネット上でもわりに敬遠される一方で、ニセ科学批判は好意的に受け入れられてしまうのは単に「イメージ」が違うだけで、しかも「ホメオパシーに科学的根拠はない」(例)という主張それ自体は正しいので、だから好意的に受け入れられてしまうので、やってることは実はリフレ派と同じだと。


さらに、本来ならば、ニセ科学批判サイドはリフレ派をニセ科学として批判するべき立場にありながら、黒木掲示板以来のつながりから現在のシノドスでの野合にいたるまで、これを批判することはなく、むしろ手を組んでいる始末。


善男善女の皆さんが、この種の議論にひっかかるのは、もう仕方がない。旧帝大の先生クラスが煽ってたりするんだからそりゃ信用するでしょう。問題は、英語が読めるだなんだ言ってるインテリ・知識人たちで、あんたたちのエセ教養で善男善女を惑わしてどうするのか、ちょっとは責任感じろボケ、と言いたいわけだ。