ネット○○派 part334 「線引きを空気で引く」

ネットだと、人権擁護法案の類には「表現の自由を侵害する」などの理由で反対するのに、早川先生の類は叩いてもなんとも思わないのはおかしい、どこまでが許容範囲でどこからがダメなのか議論すべきなのが本筋だ、というのはもうまったくその通りでね。


で、まさしく問題はそこなんだけど、どこまでが許容できてどこまでがダメなのか、その線引きをやってるのは、、、少なくともネットに限って言えば、、、「その場の空気」とか「有名人がこういう情報を流しているから」とかがほとんどで、まともにその線引きを考えない。考えないどころか、考えましょうというと「表現の自由の侵害だ」と一足飛びに批判しかねないのがネット。

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このあたりはニセ科学批判も同じなんで、何度も書いたとおり、ニセ科学批判の問題は科学の正誤と世間の道徳を重ね合わせることで絶対に負けない論理を作り上げているところにあるのであって、その「世間の道徳」というのは「詐欺はよくない」「人が死ぬのはいけない」レベルから一歩も出ない、反省のないもので。


しかも、ニセ科学批判として何がダメでなにがいいかの線引きが全くダメで、漢方・鍼はいいのにホメオパシーはダメという不徹底ぶりだと。

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つまり、自分たちがそこの線引きを、気分とか空気とか「そんなの当たり前」とかそういう次元で押し切ろうとしている点で、共通しているのであって、かつ「押し切る」という動詞を用いたのはつまり、衆を恃んで徒党を組んで騒いでしまえば強いということを言いたいので、こんなもので線引きを適当に引かれるとたまったもんじゃないと。


で、おそらく、この辺りの問題は、リフレ派もネット右翼はてサあたりも同じなんじゃないかな、と思うし、おそらくネット○○派に限った問題ではなくて、ネットだとこういうことになりやすい、誰でもこうなる、しかも「絆」や「コミュニケーション」や「欲しい情報」なんかを求めているとそうなってしまうという問題なんじゃないか。