ネット○○派 part333

ネットに限定したうえであえて書くと、福島県民に対する暴言はヘイトスピーチの一種とされて、ホメオパシー絡みの人に対する暴言はヘイトスピーチにならない理由ってないですわな。匿名・実名、そこは全く関係ない。


で、例によって「傷つく人が」云々と道義を持ち出すんだけど、ホメオパシーをやっている人を「傷つける」のはいいのか、とか。もう身勝手にナイーブぶるのもいい加減にしてもらいたい。


パッと見、是非善悪は明瞭なんだけど、それほど明瞭じゃないんですよ。早川先生の炎上マーケティングがダメで、ホメオパシー叩きが許容される理由って、なに?


え、ホメオパシーは科学的根拠がなくて詐欺で人の命にかかわるからダメなの?早川先生も同じこと言うよ、きっと。その根拠にどの程度妥当性があるのかどうか知らないが。

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ネット上の議論なり言説なりで、何が正しい正しくない、何が良い悪いという、きっちりした基準って、はっきりしたものはありません。少なくともネットに限っては。というのも、議論の是非はたいていその場の気分や読者の空気で決せられるものであって、理屈じゃない。


ネット上の議論で重要になるのは、オーディエンスがAとBのどちらにつくか、でしかなくて、あとは多数派を形成して「衆を恃む」、徒党を作って空気を作り上げるしかないし、実際そうなってるわけでしょう?


さらに言えばみんな「正しい」側「善人」側につきたいだけで、それはAでもBでも変わらない。


つまり、なにが「正しい」のか基準はよく分からないが、とにかく「正しい」とされるものについて騒ぎたいだけなんであって。。。そこで「正しい」とする根拠が全うになればなるほど、自己正当化の度合いがはなはだしくなって火に油を注ぐだけ。しかも、根拠が全うでなくても、ご当人方が「全う」だと思えばそれでよろしいんだから。


要するに、ネットに限って言うと、騒いだ方が強い、みたいなところがありすぎ。

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このネットの現実で、いくら全うな根拠があるからAが正しいんだと言っても全く無駄なんで、現実には自己正当化の火に油を注ぐだけで、なんにもならない。やってるのは意志疎通じゃなくて、意見のつぶし合いとか罵倒とかそのたぐいだけ。


このへんは、○○法案反対運動なんかでも同じで、解釈が無茶だとか飛躍がありすぎるだろ、ということは言えても、だから徒党を組んで反対運動を茶化しだすと、ミイラ取りがミイラになっちゃう。


「正しい」言説を掲げて、衆を恃んで騒いで運動化して、ことの是非善悪が決められるんだったら、こんな簡単なことはないよ。

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早川先生の場合については僕は興味がないし、放置の一手が正しいと思っているのでここで何も言わないけれども(ただ、あれを差別問題に持っていけるのかどうかはなはだ疑問だとは思っている。ネットだとなんでもすぐ差別の話にしたがるんだけれども)、前から書いてるように、ニセ科学批判と同じことやっちゃうと、まあこうなりますよね、とは思った。

追記
早川先生に随分な書き方してるけれど、東大の文学部の某教授だって震災後放射性物質で「真実」に目覚めてしまって無茶苦茶書いてるのを見ると、落胆を禁じえない。単に早川先生みたいな炎上マーケティングをやってないだけで、スタンスはほとんど同じ。


この種の「真実」に目覚めてしまった人、相当数いるんでしょうねぇ。。。

追記2)
群馬大学の処分が正当かどうかで議論してる向きもあるみたいだけど、まあ、あそこまで炎上マーケティングやってたらそら問題になりますわな。だいたい、火山学者が放射性物質のことで騒ぎたてることが学問の自由の範囲なのかどうか、甚だ疑問。


ただ、一般の企業と同じに論じられるかどうかも微妙で、京都大学の先生名義で反原発の運動家ですとか、ニセ科学批判を実名でやりながらネットに張り付いている大学の先生とか、リフレ派で吹きまわってる先生連中とか、普通に考えたらあの人ら、とうにどうにかなってなきゃおかしいわな。んなことで遊ぶなと、誰も言わないじゃない?普通は言われてるよ。