そりゃ言いすぎ。

偽薬効果を前提にしたニセ科学批判はニセ科学である。 : 社会学玄論

言葉の世界の出来事が身体現象に影響を与える偽薬効果という現象を認めることは、かえって非科学的ではないだろうか?偽薬効果のメカニズムに科学的根拠がないのなら、偽薬効果を認めることは非科学的である。科学的に完全に解明されていない偽薬効果こそが神秘的なのであり、その神秘的現象に基づいてホメオパシーを否定することで、かえって自らが非科学的になっているのである。

そんなこと言っても実際に観察されるわけだから。科学的に解明されてなくても、そういう効果がある現実そのものは認めないわけにはいかないじゃないの。いかな懐疑主義者といえども。

むしろ、ホメオパシーには、偽薬効果も治療効果もどちらもないという批判が純粋科学主義による批判なのである。ニセ科学批判者たちには、徹底せよと言いたい。

観察されるものを否定するのは徹底とは言わないし。だいたい、海外のホメオパシー批判でもプラセボ効果まで否定している人はいないと思う。


ただ、これはそう。

 さて、ニセ科学批判者には次のように考える者もいる。
 ホメオパシーは、希釈によって物理的に身体に影響を与える可能性がほとんどないので、物理的因果関係がなく、偽薬効果しかないが、一方、鍼灸漢方薬、指圧などの東洋医学は、直接的に物理的身体に影響を与えており、科学的根拠が解明される余地があるので、偽薬効果だけではないというのである。従って、ホメオパシー東洋医学を同列に扱ってはならないというわけである。

どんな理屈でもよいけれど、東洋医学ホメオパシーを同列に扱わないという理屈はない。

もし物理的な直接的接触のみが科学的である条件ならば、臨床心理学における心理療法などは非科学的だとして全て否定されることになるのである。

こうなると、

ニセ科学批判者たちには、徹底せよと言いたい。

ってのは、東洋医学にせよ精神医学にせよという意味でこそ言われる言葉なんじゃないのかな。鍼は痛みに効くらしいからその程度だったらかまわない、研究の余地があるとか、あっさり言っちゃう擬似科学批判なんぞがあるもんかい。