もういい加減にニセ科学批判団体をつくるべし
「ニセ科学批判者」から会費を取れそうなのは
ニセ科学フォーラム 2009
ネットを見てて興味があったのは、大阪で何人集まるか、だった。開催されたホールの定員は約200名。これがすぐ埋まったんだから大したもんだ。
大阪大学中之島センター
東京のニセ科学フォーラムではもっと集まってるそうだから、つまり自分で電車代を払って来てくれる人が日本に500人や600人はいるということ。多めに見積もって800人くらいいるとしよう。
次の問題は、800人のうち、毎年会費を払ってくれそうな人が何人いるかと。たぶん3分の1くらいに減るだろうから、それで250人。これで甘いというなら、100人くらいは払ってくれるかもしれない。その気になって団体を作れば、できないこともない。
閉塞感があるのは具体的活動がないから
http://d.hatena.ne.jp/steam_heart/20091123/p1
知識として目新しいのはなかったけど、そりゃあ、ウォッチャーですし。ただ、擬似科学批判の方法論には閉塞感はあります。
回答も一通り頂いたんですが、「じゃあ、何で分かっているのに解消出来ないの?」と、自分はその先を考えるとしましょう。
なんだか、あの場で「仕方がない」が支配的だったのですが、案外そうでもないと思ってます。
「仕方がない」ですむなら、偉い先生が寄ってたかってなにやってんだ、アホちゃうかってのでおしまい。ようはネットで煽って遊んでるだけでしょ。本気になったほうが悪いんですよ(なんだか女遊びみたいだ)。
でも、ネットを読んでるとどう見たってまじめに考えてる人が多い。もし本気なら、団体を作って折伏するしかないんだということは、僕はずっと言っている。
→「ニセ科学を退治する会」を結成せよ - 今日の雑談
ニセ科学批判は運動化するしか道がない
実際、このへんはもうフォーラムでも答えが出てる。フォーラムの資料に分類があったようで、全体の2パーセントが「先覚者」として目覚めてしまって周りに勧める、その男女比は男2:女8。
http://taizo3.net/hietaro/2009/11/2009-3.php
例えば......、この人のマーケティングのメインターゲットは女性であり、基本的にはその人たちをおだてるためのリクツである、と。メインターゲットである中高年女性を「先覚者」として祭り上げ、さらにその人たちの財布の紐をゆるめる一番の障害である夫を「抵抗者」と位置づけて、「言っても無駄(だから黙って買っちゃいなさい)」と暗に示している
つまり、これは選挙運動と同じ。マーケティングとか何とか大層な次元でもなくて。創価学会の婦人部に頼るとか、女性のハートをつかんでおけばそのパートナーはしぶしぶついてくるとか。こういうの、理屈で言ってどうこうという次元の話じゃない。科学リテラシーだのは、全く関係がない話なんだな。
ではどうするか、対抗して政治運動をするしか手がなくなる。団体を作って折伏する、ニセ科学を売る企業・団体にはいちいち抗議糾弾をする、ニセ科学を唱える人の学位を剥奪するように求める、事と次第によっては裁判をする、そのためにはカネが必要だから会員を募って会費を出してもらう。これしかない。
いや、本来は科学リテラシーというものでは各々がもっと自律的な判断ができるようにならなければ、、、というのはごもっともだけど、そんなのは理想論なんで一般人のレベルでそんな芸当ができるはずがない。最後は「常識頼み」だけど、それ以前に、肩書きのある人がもっともらしく語りだすと普通の人は信用するのが当然なんだから、一般人に過剰な期待をするほうが間違ってる。
仕方がないから糾弾折伏するしか手がない。「脳力トレーニング」なんて今や世界中で売られてるんだから、ニセ科学批判団体がわめき散らしたら多少世間の目も向くはずだ。こんなフォーラムでぼやいてないでね。
ニセ科学批判に残された二つの道
それが嫌だと言っても、もう二者択一しかないんだから仕方がない。
1つは、本気でニセ科学批判を退治したいなら、えらい先生がた中心に団体を作って会費を集めて、「ニセ科学を退治する会」を作って活動する。
2つは、ニセ科学批判から、ニセ科学を退治するという要素をなくして、ただ批判することだけにとどめる。つまり、目標レベルを下げる。ニセ科学がけしからんのは、あくまで科学的に変だからであって、詐欺るからとか被害がとか差別がという社会正義の部分は二次的な動機として控える。
この二つの道しかないんであって、その間はない。なのに、無理に間があるような幻想を振りまくから、だからネットで徒党を組んで無駄にわめいてるしかなくなるんだ。