結局、話は簡単なんだ。なんのために「ニセ科学批判」なんてやってるのか、ちゃんと答えられるわけ?って。人とつるんでニセ科学を叩いて、科学が大事だ詐欺は許せないと正義の念に燃えてさ。


前にもちょっと書いたけど、目の前のかわいそうな子の命を助けたい、詐欺にあうような人は気の毒だからと思うのはそりゃ勝手。じゃ、ネットで吠えてればそれがどうにかなるのかって、どうにもなるはずがない。


こういうと、いやいやネットは侮れないとか言うんだけど、確かにないよりはましだろうな。でも、日本くらいネットを使う人がいて、設備も整っている国はそんなにないけど、にもかかわらず、別にニセ科学批判に限らないけれど、大したことはできてない。ネットの影響力を信じてる方がどうかしてると思うよ。とくに、大きいことを語るんだったら余計に。


何にもならないんだったら、人の命とか、詐欺とかいって、自分の善意を旗印にして正当化して自己満足してるだけじゃないの、それって。それで「ニセ科学」をネットで笑い物にして叩いてたらなんとかなるって、んなはずない。


結局、人の命とか詐欺とかっていうけど、それただの偽善だよ。実質、ただのストレス発散ならなおのこと。


あたしゃ思うんだけど、ニセ科学で詐欺る連中より、そっちの方がよほど罪深いよ。あるいは本気で人助けになると思ってんなら、それおかしいわ。現実には何にもやってないんだもの。変だと思わないほうが変だよ。

(追記)
誤解がないように言っとくと、そもそもはニセ科学批判には好意的だった。だからニセ科学が科学的に間違ってることやその間違いを指摘すること自体がダメだとはちっとも思わない。ところがそういうものではないことが分かってしまったからね。


だから、あたしゃニセ科学批判批判なんて結構なものはやってるつもりはなくて。というか、一時的にでもこんなものを好意的に受け取ってしまった自分に腹が立つ。バカバカしいもんだ。

だいたい、以前は、こんな正義のネット集団に化けるとは思わなかったもんなぁ。


(再追記
http://d.hatena.ne.jp/archytas/20090923/1253708925

だって実際にこの手の話が問題になるのは友人がトンデモ宗教だとか、霊感商法とか、似非化学サプリとかに大金を払おうとしているとか、そういうのに強く勧誘されているとかそういう時でしょ?「科学」ていう必要は土台ないわけだ。。

そうそう。で、「優先順位問題」でかわせるつもりなんでしょう、きっとね。何も答えたことにならないんだけど。。。大槻先生も、霊感商法がけしからんからオカルト批判をやるんだみたいなことを言ってたそうだけど、そうだとしたらそこでもうずれているというか、学者の余計なお世話、みたいなところがある。寡黙に、これはこうこうなんですとだけ言えば、おそらくそれで十分だった。本当に啓蒙だけが目的だったのであれば。


今のニセ科学批判も本当にただの啓蒙目的なら、現在のこんな姿のものは容認できないはずだ。絶対に。それが認められるのは、考えられる理由としてはおそらく二つ。
1、何を目的に何をやってるか、混乱して自覚がなく、今がまともだと思っている(悪く言えば、みんなどっかおかしい) 
2、誰か得をする人がいるから故意に放置している。
行動が似ているネット右翼なんかは後者だった。ニセ科学批判の場合は前者だろうと信じたいんだが。。。