■
官僚たちのアベノミクス――異形の経済政策はいかに作られたか (岩波新書)
- 作者: 軽部謙介
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2018/02/21
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (8件) を見る
もう一点、面白いのは、政治家と官僚との関係だ。
民主党政権では、政治家は官僚に対して敵対的で、官僚たちのやる気をそぐような雰囲気で、役所がまともに動かなそうなのに対して、帰ってきた自民党政権では、政治家は官僚に敵対的ではなく、むしろ信頼しており、仕事がやりやすくなった、という書かれ方をしている。
さて、現在の状況を見ると、とてもそうとは思えない。財務省陰謀論が典型的だが、困ったときには官僚が悪いことになっているわけで、民主党政権でも自民党政権でも、いざとなるとそういう話になってしまう、というあたりが面白いと思う。
この辺にも、日本の政治における問題の根っこが一つありそうである。