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北朝鮮のミサイルが日本領空を飛び越えたというのはいい。500km上空は領空じゃないという意見に対して、国際法上はそうじゃなくて規定がないというのも分かる。
でも、問題がそこにあるのかどうかというのは疑問だ。
というのも、「ミサイルが日本の上空を通過した」(NHK)「北海道の襟裳岬上空を通過」(菅官房長官)「この地域の上空をミサイルが通過した模様」(Jアラート)という表現から一般的に想像されるのは、我々のすぐ真上、たとえば航空機が飛行しているようなところを通過している、ということであって、高度500km以上上空を飛んでいるなどとはとても受け取られない表現を使っているからだ。
高度500km以上となると、人工衛星の軌道などになるそうだが、ごくごく一般的には人工衛星の軌道はもはや「宇宙」だ。
もちろん、ミサイル実験が失敗するなどして日本に落下する、あるいは落下の過程で航空機と衝突する、という可能性はあるわけだけれども、そうは言っても、現実と言葉遣いから喚起されるイメージの乖離があまりにもはなはだしいことは認めざるを得ない。
この問題をどう理解すればいいのかというと、たぶん一つしかない。私はそこが嫌だ。