黙っていられないこと part33

維新旋風は吹かなかった、みたいな言説はちょっと注意した方がいいと思います。


比例代表の得票数を見比べてみると、どの地域でも、他の政党とまったく互角に取れていることがすぐ分かるはずです。関西はもちろん突出しているんだけど、その他の地域でもまんべんなく取っている。これに一番驚きました。


つまり、この夏ごろ、維新が百取るだの政権入りだのと盛んに言われていたのは、もちろん雑誌屋さんたちの単なるホラでしかなかった。


しかし、ポッと出の、実績も特にない政党にイメージだけで投票する人がこれだけいた、ということだろうと。たまたま、石原さんと橋下さんの意志疎通がまだちゃんとできてないとか、小選挙区の準備がとか、そういう問題でしかなかった。


とはいえ、維新がこれで済んだタイミングで解散した野田さんや、右から風を吹きまくって支持を固めた安倍さんには、感謝しなきゃならないんでしょう。


橋下の何がいけないのか、もう一度書きます。
独白 ポピュリズム傾向をもっと批判するべきなんじゃないの? - 今日の雑談

その極端なのが橋下・維新の会で、確かに行革や緊縮財政のためには多少の無理は必要かもしれないが、彼(ら)がやってきたのは、


ある対象を批判・罵倒し

その批判をテレビで繰り返し流させ

それが受けなければスルー、受ければさらに執拗に煽り

世論を動員して無理を通して道理を引っ込ませる。落とし所は「現実的」だとして称賛されるが、最初の罵倒や無茶な批判はみんなスルーして忘れてなかったことにする


・・・というようなことの反復しかやらない連中が、衆議院で、、、本来はゼロ議席であるべきなのに、、、50議席もとりそうだというのは、これはどういうことかというんです。

分かりやすく言えば、彼らのやってきたことは「テレビを利用した壮大ないじめ」にすぎず、その「いじめ」が政治であるということにされてしまっています。「現実と向き合って泥をすすって調整する」みたいな話とは全く逆だ。


つまり、彼らの問題は政策にあるんではなく(もちろん政策も批判されるべきだが)、政策以前の問題の時点ですでにダメなんだと。


だから、政策公約だけ見ても、政策上のスタンスだけ見てもダメなんで、もっと根本的に批判されるべきものがあるんだと。


そして同様の問題はあらゆる場面で見られるのであって、橋下・維新に限られるものではないのだと。

追記
話全く変わるけど、ニセ科学批判の連中がよく、


「ようは態度が悪いと言いたいだけでしょ」


みたいな話に落とし込むことがよくあったけど、それがいかに誤りで独善的な議論か、というんです。やってることが橋下維新と同じなんだ。単に、ニセ科学批判ならネットのネタで済んでるからましだと言うに過ぎない。