ネット○○派 part173 オタクとニセ科学批判に通底するファンタジー

「都条例のことで落ち着いて考えたいのに、あんまり煽るな」陰謀論かますなよ、みたいなことを言っているニセ科学批判の人をTwitterで見かけて脱力した。ニセ科学批判の第一人者が、「条例改正で軍国主義化にみえる」から反対の人なのに。
http://twitter.com/kikumaco/status/10595740391


まあ飛んだ妄想なんだけど、条例改正反対で陰謀論にのっかった、あるいは過剰におびえたオタクたちと何が違うと言って何も違わない。どっちも、リアルに根のないファンタジー、つまり妄想の危機に煽られてるだけだ。
http://d.hatena.ne.jp/jura03/20101211/p4:tilte


そういう意味では、ニセ科学批判と条例改正反対運動とは別です、という話にはならない。


ホメオパシーで人が死んでる、ニセ科学で詐欺を働くやからがいるのは悪だというのは確かに現実。ファンタジーでない。でも、その現実をどう受け入れて、評価するかという段階でファンタジーが入り込むと、ただの妄想になってしまう。


単純な話、悪用・乱用の危険性がない法律なんてない。いままでネットで展開されてきた「反対運動」の主張がすべてウソかというと、僕はそうではないんだろうと思う。そうではなくて、わずかな可能性を大きく捉えることで、妄想上の危機を煽ったのがネットの○○反対運動だった。


ニセ科学批判もそう。詐欺はよくない、人が死ぬのはよくない、ウソはよくない。そりゃそうだ。でも、そこでどうやってリアルに対応するかは、「よくない」から排除しろという話に一直線にはならない。「よくない」だけで叩きの根拠になるんだったら、そっちのほうが危ない。そのバランスをとらないといけないのにそうならないのは、過剰に煽られて飛躍するからだ。つまり、妄想上の危機に煽られてる。どっかでリアルの感覚が希薄になってる。


東京都条例改正反対のポジションとニセ科学批判は、話のネタはまったく別だけれど、底に通じるものは、ありますよ。