ネット○○派 part96 

陰謀論」が陰謀論たりうるのは、人間の感情に直接訴えかけて理屈をそちらに捻じ曲げるからだ。「○○がすべてを支配するのは怖い」という恐怖感情。


ニセ科学批判ってその点、面白くて、陰謀論の側面と「デマを正せ」の側面と両面もってる。


ホメオパシーがなぜダメかというと「子供が死ぬから」「人が死ぬ」と言って煽っていたのは記憶に新しいところだし、ニセ科学批判の第一人者がうっかり江本勝が国連で講演するのではと思って、
kikulog

万が一、公式なものなら、科学は負けつつあるということ?


あるいは、国連ってもともとそういう組織?


いずれにしても、放置しておくわけにはいかないと思う

実際は少し違ったんだけど、でもこんなことで「科学は負けつつあるのか」と感じるって何なんだと。繊細にもほどがある。ありすぎる。


で、この危機感の背景は「ニセ科学は社会の病理」論。
柘植明さんのコメントへの返信: 技術系サラリーマンの交差点

ニセ科学」というカテゴリーの必要性について言うと、「ニセ科学」を社会の病理だと考えるからです。

反日特亜許すまじ」ってネット右翼とたいして変わらない。


つまりこれ、もろに陰謀論ではないけれど、構図としてはニセ科学陰謀論みたいなもんで、ニセ科学を過大視するところから怯えがあって、その怯えが危機感となり、原動力となって今みたいになってる。911陰謀論のことをニセ科学批判は笑えないの。


・・・


これだけなら「トンデモ」側も似たり寄ったりで、たとえばホメオパシーの人たちが「製薬会社が。。。」とか「通常医療は。。。」とかいうのと、そんな変わらない。


ニセ科学批判がそこからネット右翼化するのは、「間違いを間違いと言って何が悪い」「誤りを正して何が悪い」という開き直りに由来する。
謝罪します。ニセ科学批判はネット右翼と同じでした - 今日の雑談


単純な話、ホメオパシー「信者」がニセ科学批判「信者」アンチホメオパシー「信者」のブログを集団になってブコメで攻撃するかというと、今のところしていない。


だけど、その逆は頻繁に発生している。問題はここ。
今日の雑談

「デマを流すのは許せない」、そりゃそうでしょうよ。でも、じゃ、あらゆるデマを消せますか。絶対そんなの消えやしないし、人はデマのほうを信じたがるんだから、どうしようもない。ならば、デマと共存するというのが前提の建前になってるほうが、ずっと自然じゃないの。


デマと共存するのが建前なら、無理に正そうとする必要はなくなる。といって、言いたいことがあれば言えばいいんであって。それでいいんじゃないの。

ネットでデマを流すなという意見はごもっともすぎるほどに正しい。だけど、だからといって、他人の誤りを正さんとすることまで100パーセント是認されるかというと、そうではないらしい。


・・・ということなんじゃないの。誰がいつから言い出したか知らないが、「誤りを正すだけのことの何が悪い」という開き直りの姿勢が、ネット○○派が過激化する原因の一つになってんだよ。