鍼もやっぱりプラセボなんかな?

ドイツは2007年から痛みを緩和するためのものとして、鍼に保険がきくようになっているらしいので、Wikipediaを見てみた。

Akupunktur – Wikipedia
2002年から2007年にかけて大規模な調査が行われた。で、結論は、

...,dass die Wirksamkeit einer Akupunkturbehandlung nicht nachgewiesen werden konnte und dass die Akupunktur genauso wirksam sei wie eine Scheinbehandlung (Placebo).

「鍼治療の有効性は証明されなかった」「鍼はプラセボと同程度に有効だ」ということになってるそうだが、ただ、これの出典は確認できなかった。その上で、痛みにはそれなりに有効らしいということで保険適用になったらしい。


代替医療のトリック」のE.Ernstは鍼はプラセボだということにしたがってますな。

The majority of RCTs employing new sham-acupuncture devices that allow adequatecontrol of placebo effects imply that acupuncture is not associated with clinical effects beyond a powerful placebo response.

そうかと思うと、プラセボをこえる結果が出たという話もあったり。

ちなみに、ニセ科学批判の人が参考にすべきCSIは、例によって鍼には批判的。最近もこんな記事があった。

Acupuncture: A Science-Based Assessment - CSI

たぶん、最後は「よく分からない」という結論になるんだろうと思う。ホメオパシーみたいに砂糖玉などを使うわけではないので、調べるのがすごく難しいというのは十分に想像できる。だから、はっきり「プラセボだ」と断定できないだけなんじゃないの?


それに、いわゆる「ツボ」でなくても「効く」みたいな調査結果を見せられると、じゃやっぱり心理的なものが相当あるんだろう?と素人の自分でも素朴にそう思う。


ちなみに、厚生労働科学研究費特別研究の「漢方・鍼灸を活用した日本型医療の創生のための調査研究」によると、話はまったくこれから、という印象しかないんでね。
第2回会合 「科学的根拠の現状と課題(エビデンスの創出のために)」概要 « 漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究
http://kampo.tr-networks.org/sr2009/wp-content/uploads/2010/02/watanabe.pdf


でも、ホメオパシーは特別危険だ、ただのプラセボなんて認められんって言うんでしょう?おかしくない?