見た目とその奥

どんなジャンルでも政治性には自覚的たるべし - 今日の雑談
菊池先生に厳しい書き方したからフォローを入れると、本当はあの先生はもっと個人的な部分が肝心で、それが分からないとニセ科学批判って結局分からないんだろうとは思う。ようは政治的な考え方の変遷や、具体的な政治運動への関わり方、距離感の取り方の移り変わり。なにせデモに参加したと公言する人だから、その手の運動の運営や実態はよく知ってるはずだし(ニセ科学批判団体を作らないのも、なんとなく分かる気がするんだけども)。


でなきゃ、左翼の先生が左派の陰謀論を批判したときのあの距離感の保ち方はなかなかとれない。まあ、911陰謀論くらいなら左派内部での批判も他の人でもできるでしょうけど、とはいえこの辺のバランスのとり方や見せ方が頭がよくて、伊達に阪大の教授やってないなあと思う。


もっともそこまで追っかけるつもりもないし、誰も面倒くさいのでやらない。僕もやらない。でも結論は同じで、ニセ科学批判って素直に受け取れるもんじゃなくて、もうちょっと奥があるんだけど、建前上は科学分野に限定されてしまっているのでうまくカモフラージュというか誤解されやすいというか、そういう形になってるなとは思う。


菊池先生が「もっと簡単な話だ」みたいなことを書いていたのは、こういうもろもろの要素を全部切り捨てたからで、切り捨てた後の姿だけ見るから普通の善良な人たち組がうっかり乗っかってしまうことになる。