懐疑主義者の建前と本音

しかし、Wunder先生のエッセーを読んでると、目から鱗が落ちることがいろいろある。
Psychophysik.com
日本といろいろ違う部分があるから、それは仕方がない。時代も違うし。それにこの先生の立ち位置もあるから、これはちょっと、という部分もないわけじゃない。


それでも読んでると、科学者も人間だというのがよく分かって、やっぱり面白い。どうもこのエッセーを書くために、悟られないようにしてひそかに会員の本音を聞き続けていたらしい。


面白いというのは、ネットのニセ科学批判の根っこが見えるようでもあり、あるいは人が集って何事かをやろうとするとやっぱりそうなるよなあ、と。このエッセーについては、少しずつ書いていきたいと思う。



ただ、GWUPってなにやってんだとWikipediaを見たら、たくさんやっている。
Gesellschaft zur wissenschaftlichen Untersuchung von Parawissenschaften – Wikipedia

Astrologie
Außerirdische
UFOs
Präastronautik
Bach-Blütentherapie
Belebtes Wasser
das Bermudadreieck
Bibelcode
Elektrosmog
Erdstrahlen
esoterische Heilslehren
Feng Shui
Homöopathie
Kreationismus
Neurolinguistisches Programmieren (NLP)
Nostradamus
Okkultismus
Paraphysik
Parapsychologie
Psychoanalyse[7]
Psychotrainings[8]
Religion
Reinkarnation
Skepsis (Pro und Contra)
Spiritismus
Unterschwellige Werbung
Tonbandstimmen
Uri Geller
Verschwörungstheorien
Wahrnehmungstäuschungen

ホメオパシーも入ってるけど、むしろ中身はオカルト批判超常現象批判の色合いが強くて、UFO・超心理学ユリゲラー・・・ニセ科学批判というよりはやはりJapan Skeptics系統。


で、厄介なのはGWUPの正式名称、これが誤解を生むというか、嫌みの対象になっている。Parawissenschaftが翻訳不能なんだけども、要はその手のものの「学問的研究の会」というわけで、ところが入ってみるとなんだこりゃ、学問的研究なんぞだれもやっとらんやないか、というオチになっている。



Rudolf Henke氏もGWUPに嬉々として入会したんだそうだ。
http://www.skeptizismus.de/henke.html


この人はUFOネタが好きで、その手の会にいってもまじめな学問的研究はやってなくて、それに妙にやたら熱心(“Eifer”)なのでついていけなかったと。で、あれやこれやがあってGWUPに期待して入会してみたら、知識がないのに批判はするうえ、やっぱりやたら熱心であってついていけない。


。。。と、そこまで読んだ。あとは、ちまちま読みたい。


ついでに書くと、GWUPはアメリカのCSIに並ぶ組織で、会長のArmadeo SarmaはCSIから“Distinguished Skeptic Award”を贈られた人物でもあり、ヨーロッパの懐疑論者団体ECSOの会長。1998年の懐疑主義者世界大会ではGWUPが当時のCSICOPに協力して、ハイデルベルク大会を成功させている。



よく、ニセ科学批判絡みで懐疑主義とはとか難しいことを言うけど、根はせいぜいこの程度のもんでしかないというのは、踏まえておくべきだと思う。辞書通りの「懐疑主義」として、建前のまんま、字面のまんまを信じてそうやそうやとやると、、、ニセ科学批判系統の人はやりがちなように見えるけど、おそらく、罠にはまっちゃう。