イギリスのホメオパシー批判

今ちょっと話題らしいのは、英国議会の Science and Technology Select Committee におけるホメオパシー関連の、これは日本の参考人質疑みたいなもんなのでしょうけど、そこで、薬局チェーン大手 Bootsの代表Paul Benettが、ホメオパシー薬品には効果があるというエビデンスを知らない、しかし消費者の需要があるので販売していると答えたそうだ。
Boots: 'we sell homeopathic remedies because they sell, not because they work' - Telegraph


次のブログによると、the British Association of Homeopathic Manufacturers のRobert Wilson もあわせてCommitteeで証言したらしい。議事が文字に起こされてるので、分かりやすい。
http://skepchick.org/blog/2009/12/homeopathy-pushers-sink-their-case-before-the-trial-begins/


ただ、Mr. Wilsonの答弁は少しニュアンスが違って、ホメオパシー薬には効果があるとして、さらにはプラセボ効果以上の効果がなければなんで買われ続けるのかと、やや開き直ったようなことも言っている。このあたりは、メーカーと小売りの関係で、うまく話がついている印象。


個人的に興味を引いたのが、Wilsonが“ I think it is worth saying that in France it is a 400 million euro business and in Germany it is the same”と言っていることで、つまりホメオパシー薬の市場規模がフランスもドイツも4億ユーロであると。他方でイギリスは4000万ポンド産業とTelegraph紙の記事は書いてるけど、日本円で60億円規模って小さすぎないか。


これに対して、このニセ科学批判団体 Merseyside Skeptics Society は Open Letter を Boots に提出した。
http://skepchick.org/blog/2009/11/an-open-letter-to-alliance-boots/


今後どういう展開になるのかよく分からないが、イギリスのニセ科学批判団体がどう動くのか、ちょっと見てみたい。