たぶん、たいていの日本人は忘れてんだろうが、北イタリアのロンバルディアが封鎖したとき、情報が漏れてしまって、最終電車に乗って脱出帰還しようという、南イタリア出身の人間が駅に殺到した、という光景があった。

 

あの時、北イタリアの人間は、南イタリア人に対する差別まじりに「医療が整っていない南部に感染を広げたら大変なことになるぞ!」と嘲笑した。他方で、南部の知事も、流入してきた人間は2週間検疫、ということにした人もいたと思う。

 

結果はどうなったかというと、もちろん部分的には感染を広げていたが、危惧されたような事態には全くならなかった。北イタリアだけ異常な死者数で終わってしまっている。

 

私も、常識的に考えたらおかしなことだと思うが、現実がそうなっているのだから、これはどういうことなのか、ちゃんとした説明が必要だろうと思う。説明があるのだと思うけれども、不勉強で目にしていない。

 

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Lockdown and social distancing could make our immune system weaker, says scientist

 

この記事で、オックスフォードのSunetra Gupta教授は、次のように指摘している。

 

Prof Gupta is convinced international travel helps build up defences against emerging viruses, so the positives of easing restrictions outweigh the negatives.

 

国際旅行が新興ウィルスに対する防御を構築する助けとなっているので、制限を緩和するについてマイナス面よりもプラス面の方が大きいのだ、という。

 

日本の東京大学京都大学クラスの先生にこれくらいのことを言う人がいたっていいじゃないかと私は思っているが、現実には国内旅行ですらこういう発言はできない現状になっている。

 

「愚か」の一言だ。