桜を見る会と前夜祭の一件は、やはり森友・加計の話を思い出す。

 

特に森友は、露骨に首相支持をアピールすると、問答無用で安倍さんの周辺が称賛していたわけで、その見返りに便宜供与があった。仮に金銭が政治家サイドに渡ってないにしても、支持それ自体に対する見返りとして便宜を図っていた。

 

もちろん、森友のような世界のいつものパターンであれば、ふっつーは首相が出てくるような話でもないはずなのに、たまたまアピール対象が首相だったものだから、構造がはっきり浮かび上がってしまっていた。財務省チョンボ、みたいな話でも、ひどい土地を頑張ってよく処分してくれた、みたいな話でもない。

 

単に、熱烈支持者に対する見返りだ。もっとも、ことが露見したらこの熱烈支持者をものの見事に切り捨てたわけだけれども。

 

基本的には今回も同じで、支持者に対する見返りとして、税金を使って饗応するわ、一流ホテルを格安で使って接待するわ、桜を見る会では特別待遇にするわ、という極めて安直な形をとっている。

 

この支持者に対する見返りの安直さと、それがばれた時のごまかし方は全く同じだ。あるはずの書類はないことにする、証言は潰す、今回の場合はブログ記事を一斉に削除させているし、無理でも何でも無茶な理屈をつけて開き直ってしまう。

 

その結果、どういうことになっているかというと、明らかに日本の民主主義を破壊している。

 

首相という立場なり職掌なり、私は政治家でもないし研究家でもないのでよく分からないが、ある党派の代表というだけではない、一国全体の利益を考えなければならないはずだ。

 

そういう反省が、政治家サイドはもちろんのこと、大部分の有権者にもおそらくないことが、一番つらい現実だと思う。