父親が「引きこもり」の息子を殺した事件は、家庭内暴力の話が出てきている。いろいろ察するわけだけれども、子供の方にも言いたいことは山ほどあったはずであって、父親の言い分だけ垂れ流しにされるのはどうかとやはり思う。あまりいい気分はしない。

 

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子供と大人は、どう考えてもそれほど対等ではない。

 

全く事情が違う事件だけれども、うちの近所で、日常的に娘と性的関係を持っていた父親が、その娘に切りつけられたうえ、娘が家を放火したことがあった。幸い誰も死ななかったと聞いているが、この父親は死んでいてもおかしくはなかったろう。

 

こういう場合は、私は娘のほうに随分事情を汲んでやりたいという気の方が先に立つ。

 

親と子の力関係が全く異なるからだ。

 

それは、40ヅラ下げたオッサンとその父親・母親の関係でも結局同じで、物理的肉体的にはともかく、結局子供のころまでさかのぼらないとどうにもならない。大人の中の子供に話を聞いてやらないといけない。

 

極端な手段に訴える前に、できることはたぶん、かなりあった。浄瑠璃まがいの悲劇が起きる前に、大変に難しい問題だとけれども、一人でも多くの子供とその親が救われてほしい、そう思う。