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日本の首相周りの報道を見ていると、本当に絶望する。これで絶望しなきゃウソだと思うが、そうならない人が少なくないところを見ると、日本人の倫理的な感覚のタガが外れているとしか到底考えられない。
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ただ、こういう「大きな」話は考えてもしばしば無駄で、つまり絶望してみても、積極的なことは何も生まない。
それよりもまず、自分の身の回りのことを真剣に考えた方が良い。
「基本的人権の尊重」という日本語の意味するところを、その通りにまず自分が生きようとすること、そして自分の目の前の人たちの人権が尊重されるように手を差し伸べながら生きようとすること。
一人一人が、もっと真剣に生きる、自分の身を守ることに真剣になれば、少しずつでも世の中は変わっていくのではないか。
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まず言葉と行動を一致させてみよう。「りんご」という言葉は「りんご」を指すのであって、「みかん」を指すのではない。
「りんご」と言いながら、実際には「ぶどう」や「ゴキブリ」を指すような言語空間は、もううんざりだ。それが文学的な成果や、人を楽しませる皮肉やジョークならともかく、誰かの利益や都合で捻じ曲げられ、他人の利益を毀損するから、だからうんざりなのだ。
少なくとも私は、そしてまず私から、「りんご」は「りんご」を指すという、素直な生き方をしたい。