うんざり憂鬱

「過激なホメオパシーは実害がある」というはっきりした実例になっています、だって。何をいまさら。


過激かどうかは知らんが、ホメオパシーに事故や事故寸前の話はある。これはイタリアの事例だけど。
ようは常識の問題だというイタリアの記者 - 今日の雑談
事故の例。

2008年5月フィレンツェで、糖尿病の16歳の女の子がホメオパスインシュリンをうたないように言われて、13日間もインシュリン抜きでいたら死んでしまったという事件があった

事故寸前の例。

それでこの夫婦は信じ込んでしまい、下の娘が肺炎の時にホメオパシーに頼って効果がなく、間一髪のところで普通の医者に診せて抗生物質で命が助かったそうな。

Omeopatia o no: questione di buon senso Corriere della Sera
つまり、こういうことと共存してるのが現状。いまさらそんな得意気に言われても。もっとも、イタリアの話だから人々がことさらにアホだという可能性は否定しない。


で、日本社会ではどうするのですか?という問題。まして児童虐待と絡めるなら、もう完全にニセ科学批判の問題を超えてる。児童に適切な医療処置を与えない親がいた場合、行政としてどう対処するべきかなんて問題が、ニセ科学批判とどう関係するんだ。ここに出てこなければならないのは法律家と行政家であって、法律が必要ならば国会議員、あるいは医者の見解も必要かもしれないが、どう考えたって科学者はお呼びじゃない。


つまり、こういう事例を振りかざしてニセ科学批判の立場から社会に介入することがどういうことを意味するのか、、、もう考えるのも嫌になってきた。